2004.7.7

出発前夜〜ロンドン到着

 どこに行こうかは勿論ふたりで色々話し合ったのだ。歴史好きの身としては、遺跡めぐりなんて良いかなと思っていたので、中国、東南アジア、南米、イタリアなど思い悩んだのであるが、悪友Kが駐在していたロンドンについて、「お前は絶対大英博物館に行っておくべきだ」ということや、言われるまでも無く一度は行って見たいと思っていたこと、ヨーロッパ中心に考えたことから旅行プランは1.イギリスだけ、2.イギリス+ご飯の美味しそうな国(フランスとかイタリア)を巡る、に絞られた。そこからまた話をして、見て見たいところを挙げていったら一週間程度だとイギリスの、それもロンドンからは出られそうに無いね、ということになり、ロンドン6泊8日の旅が決まったのだった。

 で、行き先が決まったら行く方法を決めなければならない。ホテルの予約などを自分たちだけでやるのはとてつもなく面倒くさいであろうことなどから、往復の便と向こうの宿についてはツアーにてお願いすることに。回るところの関係から、The Royal Horseguardsに決め、折角なので到着翌日にロンドン市内半日観光を、帰る前の日に思い出ディナーを付けることにする。あとはもう当日を待つだけだ。

 そして出発の日。冷蔵庫の中はからっぽなので空港にて朝食。しばらく日本食にお別れだね、と言ってとろろ定食を食べ、いざゆかん、ロンドンへ!我々が乗り込むべき飛行機は、ポケモンジェットだった。

 当然のことながら、機内の暇つぶしは読書に限る。いや、正直に言うと家を出て電車に乗った時点から読み始めてたんだけど。シートベルト着用のサインが消えたらMP3で持ってきた音楽を聴きながら、本格的に読書の時間。持ってくる本の基準は、重過ぎない程度に厚くて面白そうで未読のもの。そんな厳しいチェックを潜り抜けた、栄えある一冊はドナ・アンドリューズの『庭に孔雀、裏には死体』である。
 この本は、母親と弟の嫁さんと親友の3人のブライズメイトを引き受けたスーパーウーマン、メグが主人公である。この花嫁3人が3人とも個性豊かというかなんというか、ちょっとアレな人々で、結婚式の時に、見栄えが良くなるように庭に孔雀を放てとかなんとか様々なお願いをメグに押し付けてただでさえ忙しいときに、裏庭とでも言うべきすぐ近所に死体まで出現。その死に飛びついたのがミステリ好きで母の再婚の手伝いをしていたメグの父親という有様。次々襲い掛かる花嫁どもの我侭と騒々しい周りの人々に悩まされながらも、メグは殺人事件の解決にも結婚式にも全力で取り組むのであるが。。。
 という感じの小説である。これが、方々に可笑しいネタが埋め込まれていて、実に素晴らしい。しょっちゅうクスクス笑いながら一気に読ませてくれた。ネアンデルタール人のような弟をメグとくっつけようとする親友、ゲイという噂の服の仕立て屋と奇矯な父、そしてパワフルな母。これだけ揃えばなんでもアリだろう。ミステリ好きにもナンセンス好きにもお勧めできるという、なんとも変わった一冊であった。

 次に手に取ったのは、嫁さんの持ってきたアガサ・クリスティ『複数の時計』である。こちらは正統派のミステリで、まっとうに楽しむ。犯人分からなかったぜ。

 そうこうしているうちに時は流れ、ようやく飛行機はロンドンに到着。荷物を待っている間に、我がヨワヨワお腹が抗議の声を上げ始めたので荷物を取ったらトイレに直行。そんなわけで、イギリスについて最初にやったことはトイレに籠ることだった。嗚呼、我が貧弱なお腹よ。汝はいつになったらしっかりするのかね。

 それにしても明るい。(夏時間なので)午後5時なので当たり前だが日本で言えば22時くらい。 ツアーのヒトを見つけて話を聞くと、宿までのバスが渋滞に嵌ったらしく、暫く待っていなければならないそうだ。30分ほど待ってバスが到着したので、ホテルへ出発。その間イギリス滞在中の注意を聞き流したり、景色を眺めたりであった。宿についたらもうクタクタ。パンフレットによると、このホテルはテムズ川に面していて眺めが良いということだったのでカーテンを開けては見たのだが、改装工事中で幕を被っていたため、何も見えなかった。。。テムズ川に面した部屋ではなかったんだけど、ちょっと残念だった。飛行機の中では動き回らないのに食事だけはきっちりとっていたので、小腹がすいてきたため軽く食事に行く。ちょっとうろつき回って入ったのは、宿の近くで見つけたメキシカン料理屋だったのだった(なぜ?)。宿に戻ったらもうぐったり。そんなこんなで初日は過ぎていったのだった。

 2日目 ロンドン市内観光に続く。



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